2021年4月30日金曜日

国立エジプト文明博物館が正式オープンしました!

国立エジプト文明博物館
カイロの新しい見どころ、国立文明博物館

2021/4/3に盛大なパレードでファラオたちのミイラが運び込まれた、国立エジプト文明博物館。カイロの南側、モハメド・アリ・モスクよりちょっと先にあります。これまでも一部展示されていたのですが、4/4に正式オープン、4/18にミイラホールの展示が始まりました!

アクエンアテン像

同じカイロの「エジプト考古学博物館」は古代エジプトの出土品を展示していますが、こちらは古代エジプトからコプト、イスラム、ベドウィンなど、エジプト5,000年の歴史を一望できる博物館となっています!

デンデラ近くで出土したプトレマイオス朝時代の「イシス誕生」

古代エジプトの生活がわかる副葬品

日本の建築家である磯崎新氏が、展示計画を担当したそうです。現在はメインホールで展示品が一堂に会していますが、いずれ2階建てホールでも展示が始まる予定。

地下のミイラホールへ

見どころは何と言っても、メインホールの地下にある「ミイラホール」。以前のエジプト考古学博物館ミイラ室は少々立て込んでいる感じでしたが、こちらではミイラを棺や副葬品と一緒に展示するといった工夫が行われています。

メインホールからミイラ室を見下ろす

ミイラ室への移動はスロープで、車いすの人向けにエレベーターもあります。現在、ラムセス2世やハトシェプスト女王など20体のミイラを公開中(ツタンカーメンのミイラは、まだルクソールの墓にあります)。アメンホテプ3世とメリトアメンのミイラは修復センターにあって、順次入れ替えを行う予定とのこと(ミイラ室内は撮影禁止)。

遠くにモハメド・アリ・モスクが見えます

広大な敷地に池や遊歩道があり、ゆっくりお散歩が楽しめるところ。ギフトショップだけでなくカフェもあります。

今度エジプトに行くときは、ぜひ「国立エジプト文明博物館」も日程の中に入れてみてください!

●INFORMATION
開館時間 9:00-17:00(金曜18:00-21:00開館予定)
入館料 200エジプトポンド
*カメラチケット50ポンド、スマホは無料、セルフィ―スティック20ポンド、三脚30ポンド、イヤフォンガイド30ポンド

[コロナ対策]
入口で体温チェック、マスク着用、1mのソーシャルディスタンス、イヤフォンは殺菌処理、チケット確認は機械ゲートで接触なし

お問い合わせ:古代遺跡な旅エジプト個人旅行


2021年4月7日水曜日

エジプトでファラオのミイラを運ぶパレード開催!

カイロのエジプト考古学博物館で、長年「ミイラ室」に展示されていたラムセス2世らファラオたちのミイラ。2021年4月3日、新しく開館した国立文明博物館に盛大なパレードで移送されました。

エジプト考古学博物館を出たミイラパレード

ラムセス2世、セティ1世、トトメス3世、ハトシェプスト女王ら22体のミイラが、それぞれの名前が書かれた1台1台の車に乗って行進!エジプト全土を挙げた一大イベントで、ギザのピラミッド、ルクソールのハトシェプスト女王葬祭殿、階段ピラミッドのあるサッカラなどで、エジプトの人気俳優がスピーチしたりダンスイベントが催されたりしたそうです。

考古学博物館に面したタハリール広場。すごくきれいになっています!

このTHE PHARAOHS' GOLDEN PARADEの模様は世界400カ国で中継されたのだとか!(日本でもテレビのニュース番組で紹介されました)

国立文明博物館で準備を整えて、4月18日から公開されます。楽しみですね!

文明博物館で大統領がミイラをお出迎え

ライブ中継の全動画です!

お問い合わせは:

2020年5月2日土曜日

ベルリン博物館島でトルコ・エジプト・ヨルダンの美に出会う!

「新博物館」入口
ドイツのベルリンには「博物館島」といって、「ペルガモン博物館」「旧博物館」「新博物館」「旧国立美術館」「ボーデ博物館」の5つの博物館が集まった「島」があります。古代エジプトのネフェルティティ像、トルコ・ミレトスの市場門など、オリエント・中近東の素晴らしい遺物に巡り合うことができます。古代遺跡ファン必見です!

▼トルコの古代都市ミレトスとペルガモン

ミレトスの市場門
トルコ・ペルガモン(ベルガマ)遺跡のゼウス大祭壇があることから「ペルガモン博物館」と呼ばれるこの建物、現在ペルガモンの祭壇は非公開修復中ですが(2025年までの予定)、同じくヘレニズム時代に栄えた都市ミレトスの壮大な「市場門」を見ることができます。
ミレトスの床モザイク
ミレトスはエフェスやペルガモン同様、古代ギリシャからローマの時代にかけて繁栄、見事な床モザイクも残っています。
ペルガモンの街を360度パノラマで再現
ゼウス祭壇非公開修復中の間、「Das Panorama」(ダス・パノラマ)という新しい建物で、古代ペルガモンの街を360度パノラマで再現。中央のやぐらに上ると神殿や劇場、街の様子を見渡すことができ、遠くにアスクレピオン(古代の療養施設)も見えます!ライティングによって朝・昼・晩と姿を変えるんです。ゼウス祭壇公開再開後もぜひ続けてほしいですね。

▼バビロンのイシュタール門
イシュタール門を復元
門の一部。青い釉薬を塗ったレンガです
古代の新バビロニア王国の都バビロンにあったイシュタール門を復元。紀元前6世紀ごろのもので、高さ約15メートル。イシュタールは古代メソポタミアの女神の名前、古代にネブカドネザル王が馬車に乗ってこれを通ったのかもしれません!

▼ヨルダンの古代の宮殿の一部も!
ウマイヤド朝のムシャッタ宮殿の一部
7~8世紀ごろのイスラム王朝、ウマイヤド朝の宮殿の一部も展示されています。ヨルダンにあったムシャッタという場所から発見されたもの。今、ヨルダンでも古代のムシャッタ宮殿が復元されていますが、この素晴らしい装飾のついた部分が見れるのは、ペルガモン博物館だけです!

▼古代エジプト王妃ネフェルティティに会う!
アマルナで発見されたネフェルティティ像
「新博物館」には古代エジプト、石器時代・青銅器時代の展示と、ハインリッヒ・シュリーマンがトルコのトロイから持ち帰った遺物などがあります。最大の見どころは、古代エジプト異色のファラオ、アクエンアテンの妻で、絶世の美女とされたネフェルティティの像!

紀元前14世紀ごろのもので、エジプトのアマルナにあった工房跡でドイツ人考古学者がたまたま見つけました。エジプト政府が盛んに返還を迫っていますが、新博物館にはこのネフェルティティ像を含む素晴らしいアマルナコレクションがあり、1点だけ返してしまうというのはあり得ないのでは、と思われます。

アクエンアテン王の像。制作途中?
アクエンアテンの父、アメンホテプ3世
ツタンカーメンやその祖母?の王妃ティイもいます。古代エジプトが好きな人にはぜひ一度足を運んでほしい博物館です!

例えばターキッシュエアラインズ航空を利用すると、ベルリンとイスタンブールその他を便利に回ることができます。ぜひ今度の旅行で検討してみてください!