2007年7月31日火曜日

★エジプトのザヒ・ハワス博士来日

エジプト考古庁長官ザヒ・ハワス博士が、日本テレビのニュース番組「ZERO」に出演していましたね!
ハトシェプストのミイラ特定は、予想以上?狙い通り?に、かなりの注目を集めているようです。
番組ではエジプトで撮影したVTRのようですが、実はザヒ博士、来日して講演会を行います。

全国を巡回している「吉村作治の早大エジプト発掘40年展」が今日からいよいよ東京で開催され、明日その記念講演会でお話しするわけなのですが。当然、吉村作治先生もいらっしゃいます。ザヒ博士と吉村先生、どこかイメージが似ていますね。この2人のツーショットがナマで見れるなんて、ちょっとドキドキものです。

講演会の観覧募集はすでに締め切っているようですが、会場である早大の會津八一記念博物館で午後4時からサイン会が開かれ、それには誰でも行くことができるようです。

「吉村作治の早大エジプト発掘40年展」案内
http://www.egypt.co.jp/egypt40/tokyo.htm

presented by 古代遺跡な旅

★ディスカバリーのハトシェプスト特番9/23放送!

ディスカバリー・チャンネルの特番「今甦るハトシェプスト女王のミイラ」、日本ではひとまず9/23(日)午後7時~9時に放送されます。
DNA分析は、カイロのエジプト考古学博物館にDNA分析装置をつくり(いつの間に!)、そこで行われたようです。ハトシェプストのものと思われたもののほか、素性の知れないミイラはエジプト考古学博物館で保管されているようですね。果たして「ミイラ室」に展示される日はいつ…?!

ディスカバリーの番組案内はこちらに
http://japan.discovery.com/news/new00680.html

presented by 古代遺跡な旅

2007年7月29日日曜日

★NHK日曜美術館で「インカ・マヤ・アステカ展」紹介

日曜美術館で、インカ・マヤ・アステカ展を紹介していましたね…!
この展覧会は3つの文明にまたがっているだけあって、本当にいろいろな専門家の方がかかわっているのですが、今回は大学の研究者とはちょっと違う、"グレートジャーニー"の関野吉晴さんが出演されていて、ドキュメンタリーっぽい雰囲気になっていました。

今回の展覧会の目玉はマヤのヒスイの仮面やマチュピチュ出土の金製品などのはずなんですが、なんといってもアステカが断然目立ってますよね。特に、あばらから内臓がぶら下がっている死神ミクトランテクトリの存在感がすごい…!(テレビでは「肝臓」と言っていて、確かにそんな形をしているのですが、カタログには心臓の可能性もある、と書いてありました)

テンプル・マジョールの復元もすごく立派だし、これまでマヤの亜流?みたいに思われていたアステカの株が一気に上がったような。NHKスペシャルではなぜか「インカ・マヤ」としてアステカがはずされていたのですが、これから放送する番外編の映像では、ちゃんとアステカも入っているようです。

▼失われた文明「インカ・マヤ・アステカ」展
http://www.kodai-iseki.com/exhibit/incamayaaztec/

2007年7月25日水曜日

★ハトシェプストのミイラ続報

アメリカのディスカバリーチャンネルでは、7月15日にハトシェプストのミイラの特番を放送したようですね。
ハトシェプストに続き、トトメス1世のミイラも特定か?!と言われていたのですが、さすがにそこまではうまくいかなかったようで(でも、ハトシェプストのミイラが特定できただけで、かなりの大事件だと思いますが)

ミイラを調査したところ、ハトシェプストが死んだのは50歳くらい、小柄で(身長150センチくらい)だいぶ太っていたようで、晩年は虫歯や皮膚病に悩まされていたらしいとか。古代では虫歯の治療ってあまり発達していなかったようで、ファラオレベルの人でもかなりつらい思いをしていたようですね。

でも、ハトシェプストって男装の麗人(?)というイメージもあったので、実際の生前の姿がわかってよかったような悪かったような。ツタンカーメンは顔の復元を行いましたが、ハトシェプストはやってもらわなくても…という感じがしますね。

2007年7月21日土曜日

★パキスタン考古学のセミナー開催

パキスタンといえば、最近もまた不穏なニュースが世間を騒がせていますが、歴史的に見ると、ガンダーラ彫刻のふるさと、モヘンジョダロ、ハラッパというインダス文明2大遺跡の土地なのです…!

そのパキスタンの考古学者が来日して、セミナーを開催します。

「パキスタンにおける考古学研究2000-2007」
カシード・マッラー(Qasid Mallah)シャー・アブドゥル・ラティーフ大学考古学部准教授
2007年7月24日(火)15:00~17:00
明治大学駿河台校舎リバティタワー15階1155室
無料、予約不要

日本の考古学者もパキスタンで調査をしていたりするようですが、パキスタン、アフガニスタン、イラク、このあたりは早く平和になって、どんどん新しいものを見つけてほしいものですねえ…。

2007年7月18日水曜日

★インカ・マヤ・アステカの中で一番人気のある遺跡は?

「インカ・マヤ・アステカ展」チケットプレゼントへの多数の応募、大変ありがとうございました…!
「インカ・マヤ・アステカの中で、一番行ってみたい遺跡は?」という質問に集まった回答を紹介します。

一番多かったのは、何と言ってもダントツで「マチュピチュ」。
ちょうどテレビでやったばかり、地の果て(?)にある謎の遺跡、というところが、さらに憧れをかきたてるんですね!
(実際に行ってみると、周辺にもインカの遺跡が続いていて、「インカの人々はこういうところで暮らしていたのか」っていうことが、何となくうかがい知れます。)

次はチチェン・イツァーを含むマヤ遺跡と、テオティワカンが同数くらい。テオティワカンはインカ・マヤ・アステカのうちには入りませんが、一応、アステカの人にとっても一種の聖地だったようで。どんな人たちが暮らしていて、彼らはどこへ行ってしまったのか、テオティワカンこそ本当に謎の遺跡ですね。

意外だったのは、マヤの代表的な遺跡「ティカル」の名前が出てこなかったことで、やっぱりグアテマラだから知名度低いのでしょうか。メキシコのチチェン・イツァーやウシュマルに残っているのがちょっと後の時代のものであることを考えると、やっぱり最盛期のティカルの遺跡にはもっと注目したいですね!

チケットは本日発送しますので、当選者には2、3日中にお届けできます。8/10(金)までの期限付きなので、どうかお早めにお出かけください…!

★帰国時の税関での申告方法が変わりました!

日本に帰国したとき、これまでは空港で荷物を受け取った後、最後に税関で「どちらへ行かれたんですか」といったちょっとしたやりとりがあって、たいていはそのままスーッと出られましたよね。この7月1日から、申告するものがある人もない人も、「携帯品・別送品申告書」を書いて出すことになったんです!

「日本への持込が制限されているものを持っていますか」といった質問に「はい」か「いいえ」をチェックしていくもので、「制限されているもの」とは、「麻薬」とか「けん銃等」とか…。

ほとんどの人はまず問題ないと思いますが、別送品(現地で、郵便やFedexなどで発送した荷物)がある人はご注意を!申告書を2通出すことになっているんです。
実際の申告書と、記入例はこちらに。
http://www.customs.go.jp/kaisei/youshiki/form_C/C5360r.pdf

急にこういうものが導入されるのは、やはり違反する人が多いからなのでしょうか?
税関に行ってからアレ?ということにならないよう、飛行機の中で黄色い申告書をちゃんともらっておきましょう!

2007年7月13日金曜日

★アテネのアクロポリスがお休み?!

遺跡は博物館と違ってあまり「お休み」ってないものですが、ギリシャのアクロポリスが、7/14(土)、15(日)とクローズするかもしれないというニュースがありました! 原因は、「セキュリティスタッフのスト」…。ヨーロッパのストライキは、飛行機や電車だけでなく、こんなところにまで影響を及ぼすんですねえ…。

ちなみに7/21(土)~7/22(日)もお休みの可能性があるとのこと。せっかくの夏休みシーズンなのに、なんとかうまく交渉がまとまってほしいものです!!

★インカ・マヤ・アステカ展に行ってきました!

東京・上野、国立科学博物館の「インカ・マヤ・アンデス展」内覧会に行ってきました!(報道関係者向けに、前日に会場を公開するものです)

正直、「インカとマヤとアンデスをいっぺんに展示する」と初めて聞いたときは、「テーマが大きすぎてわけわからなくなるのでは…」とも思いました。でも、いざ会場で3つの文明の出土品を一度に見ていると、マヤとアステカはもちろん、インカにもどこか共通する"アメリカ大陸の美意識"みたいなのがあって、それはやっぱりエジプトとかメソポタミアのほうの文明とはまったく違うものなのだなあ…と実感できたのです!

さらに、アステカって都市遺跡が今のメキシコシティに埋もれちゃっているし、どこかマヤの亜流っぽいし、心臓取り出す儀式でイメージ悪いし…と、あまり期待していなかったのですが、そのメキシコシティの下に埋もれてるはずのテノチティトランのテンプル・マジョール、かなりしっかり発掘されてるんですね!(日本でも愛知県立大学の杉山先生が手がけていますね)。そこから出てきた像などが展示されていたのですが、これもかなりおもしろい!

会場にはテンプル・マジョールのミニチュア復元がありましたが、相当期待してよいのではないかと思います。

展覧会見学の前の予備知識には、ぜひこちらをどうぞ。
失われた文明「インカ・マヤ・アステカ」展特集
http://www.kodai-iseki.com/exhibit/incamayaaztec/

2007年7月9日月曜日

★アクロポリス博物館閉館、新博物館のオープンは?!

先日ブログでお伝えしたように、ギリシャのアテネにあるアクロポリス博物館、やはり7月2日(月)に閉館してしまったようです(パルテノン神殿のすぐ近くにあるやつです)

レプリカは野外に展示されているようですが、やっぱりぜひとも本物が見たいですよね。

ひたすら先延ばしになってきた新博物館は、9月にオープン予定とのこと。旧博物館がクローズするくらいだから、今度こそ本気?!

2007年7月8日日曜日

★「新・世界の七不思議」決まる!

インターネット上で投票を行っていた「新・世界の七不思議」の選定、昨日ついに結果が出ましたね!
(07年7月7日と"7"不思議を、引っ掛けてあるんですねえ…)

結果は以下の通り。ほぼ順当、といったところでしょうか。

チチェン・イツァ(メキシコ)
キリスト像(ブラジル)
万里の長城(中国)
マチュピチュ(ペルー)
ぺトラ(ヨルダン)
ローマのコロッセオ(イタリア)
タージマハル(インド)

個人的には、アンコールワット(カンボジア)が絶対選ばれるべきだったと思ってますが。あと、イースター島のモアイ像(チリ)やアフリカのトンブクトゥ(マリ)も、選ばれてもまったく不遜ないですよね。

しかし、ギリシャのアクロポリスがこの手の投票では相変わらず不人気なのには驚きですねー。まあ、ギリシャとトルコは、古代の"元祖"世界の七不思議がいくつもあるので、それでよしとしておこう、という感じでしょうか。

▼新・世界七不思議の特集です!
マチュピチュ、チチェン・イツァ、ぺトラ
新・世界七不思議へ行く!
http://www.kodai-iseki.com/travel/tokushu/7wonders/

2007年7月7日土曜日

★アンデスの大貫先生の講演会

アンデス文明研究会の特別講座として行われた、「アンデスの黄金―クントゥル・ワシの神殿発掘記」の大貫良夫先生の講演会に行ってきました。ペルーのクントゥル・ワシという遺跡を発掘して黄金製品を発見、遺跡のある村に博物館まで建ててしまった、とっても有名な先生です。

先生のこれまでの発掘歴を振り返りながら、初期のアンデス文明の歴史を見ていったのですが、そこでふと思ったのは、アンデスには紀元前3000年ごろからピラミッドがあって(エジプトより古い!)、アンデスの最後の大帝国インカ帝国が滅びたのが16世紀ですから、ざっと計算しても、アンデス文明って4500年もの歴史がある?!(紀元前に滅びてしまったエジプトはもちろん、中国の幻の初代王朝「夏」が紀元前2000年ごろのものだとすると、現在まで続く「中国文明」より古い?!)

地域ごと、時代ごとにいろいろな国があったようですが、ジャガーや蛇を神聖視したり、トウモロコシで神酒をつくったり儀式にコカを使ったりといったところは共通していたみたいです。

「マチュピチュ」とか「ナスカの地上絵」くらいしか知られてないアンデス文明ですが、実は人類の重大な歴史の一部だったんですねえ…。

2007年7月5日木曜日

★世界遺産ミステリーWalkingガイド発売!

構想3年!制作期間半年?!ついに新刊「世界遺産ミステリーWalkingガイド」が発売の運びとなりました。古代遺跡とミステリーに造詣の深い羽仁礼さんが執筆、現在Amazon.co.jpで発売中、書店にも来週あたりから並ぶ予定です。
「世界遺産」というとどうしても、立派な歴史や壮大な建築物が思い浮かびますが、神話とか伝説とか魔術とか、ちょっと怪しい、でもおもしろくって読まずにはいられない不思議なエピソードってありますよね。この本は、実際に世界遺産を訪れたとき、どこの部分がどんな言い伝えと結びついているのか、ちゃんとわかるようにしたガイドブックです。

これまで作ってきたのは、「エジプト」「イギリス」という局地的なガイドブックだったので、今回「地中海・ヨーロッパ・西アジア」とグーンとエリアが広がり、時代も5000年前のマルタの巨石神殿からルネッサンスやゴシックの建築と思いっきり延びて、だいぶ脳が酷使されました(笑)。

その一方で、「エジプト文明の長さって異様だな」とか「ローマの後のイスラムって、やっぱり存在大きい」とか、いろんなことをひろーく考えられるようになったような気もします。

皆さんもぜひ、目の保養、脳のトレーニング(?)のためにご覧になってみてください!

世界遺産ミステリーWalkingガイド

★「古代遺跡な旅デスク」オープン!

「古代遺跡な旅デスク」がオープンしました!
今はエジプト行きの航空券やエジプト現地手配などを扱っていますが、これからいろいろな地域に広げていきたいと思っていますので、どうかよろしくお願いします。

エジプト行きの便では、今、カタール航空に注目していたんですが。関空発ですが、東京からも羽田発で行けるし、途中カタールのドーハに寄れるのが魅力的。ほぼ毎日のように便があるし、ルクソールに直接入ることもできるし。しかも安い…!とくれば、混んでいないはずはなく、もう今から9月末くらいまでかなり一杯。カタール航空を利用するなら、早めに動いたほうがよさそうですね。

夏のエジプト旅行は暑さとの闘い!で、特にルクソールやアブシンベルあたりの南のほうは厳しいかも。カイロ周辺のピラミッド10個制覇という企画をご紹介しましたが、やっぱりカイロ周辺のほうが断然行動しやすいと思います(でもやっぱり暑いですが…)。

古代遺跡な旅デスク
http://www.kodai-iseki.com/travel

2007年7月3日火曜日

★NHKスペシャル「インカ・マヤ・アステカ」スタート!

7月1日の日曜日に、ついにNHKスペシャル「インカ・マヤ・アステカ」がスタートしました!インカといえばこれまでスペインの征服と最後の皇帝アタワルパといったあたりに焦点が当たることが多かったかと思うのですが、今回「ミイラ」一色で来たところが、なかなか新鮮でした(確かにインカ、ミイラだらけですものね…)

ミイラを家において食べ物を与えて…なんて聞くと一瞬ぎょっとしますが、日本でやっている「陰膳」って、ちょっと似ている?確かに、死んじゃったらもうその次の日からまったく存在しない人、というのではなく、今もどこかにいるような感じがするっていうのは、人間にとって自然な感覚のような気がしますよね。

太陽神殿とかマチュピチュと思われる遺跡のイラストとの合成もおもしろかったのではないかと。日本人としては、石造りの建物にわらで屋根をふく、なんて、いったいどうやって?!と思うのですが、再現映像で見たら、どんな感じかよくわかりましたね。