2020年5月2日土曜日

ベルリン博物館島でトルコ・エジプト・ヨルダンの美に出会う!

「新博物館」入口
ドイツのベルリンには「博物館島」といって、「ペルガモン博物館」「旧博物館」「新博物館」「旧国立美術館」「ボーデ博物館」の5つの博物館が集まった「島」があります。古代エジプトのネフェルティティ像、トルコ・ミレトスの市場門など、オリエント・中近東の素晴らしい遺物に巡り合うことができます。古代遺跡ファン必見です!

▼トルコの古代都市ミレトスとペルガモン

ミレトスの市場門
トルコ・ペルガモン(ベルガマ)遺跡のゼウス大祭壇があることから「ペルガモン博物館」と呼ばれるこの建物、現在ペルガモンの祭壇は非公開修復中ですが(2025年までの予定)、同じくヘレニズム時代に栄えた都市ミレトスの壮大な「市場門」を見ることができます。
ミレトスの床モザイク
ミレトスはエフェスやペルガモン同様、古代ギリシャからローマの時代にかけて繁栄、見事な床モザイクも残っています。
ペルガモンの街を360度パノラマで再現
ゼウス祭壇非公開修復中の間、「Das Panorama」(ダス・パノラマ)という新しい建物で、古代ペルガモンの街を360度パノラマで再現。中央のやぐらに上ると神殿や劇場、街の様子を見渡すことができ、遠くにアスクレピオン(古代の療養施設)も見えます!ライティングによって朝・昼・晩と姿を変えるんです。ゼウス祭壇公開再開後もぜひ続けてほしいですね。

▼バビロンのイシュタール門
イシュタール門を復元
門の一部。青い釉薬を塗ったレンガです
古代の新バビロニア王国の都バビロンにあったイシュタール門を復元。紀元前6世紀ごろのもので、高さ約15メートル。イシュタールは古代メソポタミアの女神の名前、古代にネブカドネザル王が馬車に乗ってこれを通ったのかもしれません!

▼ヨルダンの古代の宮殿の一部も!
ウマイヤド朝のムシャッタ宮殿の一部
7~8世紀ごろのイスラム王朝、ウマイヤド朝の宮殿の一部も展示されています。ヨルダンにあったムシャッタという場所から発見されたもの。今、ヨルダンでも古代のムシャッタ宮殿が復元されていますが、この素晴らしい装飾のついた部分が見れるのは、ペルガモン博物館だけです!

▼古代エジプト王妃ネフェルティティに会う!
アマルナで発見されたネフェルティティ像
「新博物館」には古代エジプト、石器時代・青銅器時代の展示と、ハインリッヒ・シュリーマンがトルコのトロイから持ち帰った遺物などがあります。最大の見どころは、古代エジプト異色のファラオ、アクエンアテンの妻で、絶世の美女とされたネフェルティティの像!

紀元前14世紀ごろのもので、エジプトのアマルナにあった工房跡でドイツ人考古学者がたまたま見つけました。エジプト政府が盛んに返還を迫っていますが、新博物館にはこのネフェルティティ像を含む素晴らしいアマルナコレクションがあり、1点だけ返してしまうというのはあり得ないのでは、と思われます。

アクエンアテン王の像。制作途中?
アクエンアテンの父、アメンホテプ3世
ツタンカーメンやその祖母?の王妃ティイもいます。古代エジプトが好きな人にはぜひ一度足を運んでほしい博物館です!

例えばターキッシュエアラインズ航空を利用すると、ベルリンとイスタンブールその他を便利に回ることができます。ぜひ今度の旅行で検討してみてください!