2007年6月29日金曜日

★ハトシェプスト女王のミイラ特番、9/23(日)に放送!

ザヒ・ハワス博士のハトシェプストのミイラ特定は、ディスカバリー・チャンネルのスポンサー企画だったんですね。
日本でももうさっそく、放送日が発表されました!

「今甦るハトシェプスト女王のミイラ」
9月23日(日)午後7時~9時
http://japan.discovery.com/news/

ネフェルティティのミイラに続き、快挙ですね…!

2007年6月28日木曜日

★ヘロデ王の墓を見つけたエリック・マイヤーズ博士の講演会

"ヘロデ王の墓の発見者"エリック・マイヤーズ博士の講演会がありました。アメリカ、デューク大学教授とのことですが、なんと100年以上もの歴史があるAmerican Schools of Oriental Researchの会長でもあるそうです。

今回はイエスが育った村ナザレの近くにあるセフォリスという遺跡についてのお話でした。ベルシャからヘレニズム、ユダヤ、ローマ、ビザンチン~オスマン帝国にいたるまで30層もの史跡があるそうで、さすが古代の大都会、パレスチナです。

博士は聖書や古代ユダヤの専門家だそうですが、お話を聞いていて、ふと思ったことがあります。キリストが生まれたときに国中の赤ん坊を殺させたヘロデ大王は、あちこちに宮殿を建てさせていた歴史上よく知られた王で、その息子でサロメに洗礼者ヨハネを殺させたヘロデ・アンティパスも、ローマの支配を許した歴史上のキーパーソンなわけですが、肝心の新約聖書の主役(?)であるイエスは、聖書を除くといったいいつどこでどうやって生きていたかまるでわからないのです!

だから、「ヘロデ王」とか「ヘロデ・アンティパス」の話はごく一般的な歴史の話の流れで言えるわけですが、「イエス」って言うと急になんだか神話か伝説か、聖書考古学の世界の話になってしまうんですね。

ちょうどディスカバリー・チャンネルの「キリストの棺」が本になりましたが、「歴史上のキリスト」のことがもっとわかると、おもしろいんですが。

2007年6月27日水曜日

★ハトシェプストのミイラを特定!

ザヒ・ハワスさん、やってくれましたね!ハトシェプストのミイラを特定してしまうとは…!
ハトシェプストの所持品である箱に残されていた歯と、ミイラのDNAが一致したためとのことで、これはかなり高い確率で、ハトシェプストのものだと認められそうですよね。

以前にアメリカから返還されたラムセス1世の(ものらしき)ミイラは、結局ルクソール博物館に収められましたが、ハトシェプストは今度カイロに新しくできるグランド・ミュージアムの目玉展示物になるんでしょうか。エジプトに行く楽しみが、またひとつ増えそうですね!

Yahoo!のニュースがこちらに
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070627-00000123-mai-int

2007年6月25日月曜日

★世界遺産ミステリーWalkingガイド完成!

サイクルズ・カンパニーの新しい本「世界遺産ミステリーWalkingガイド」が、いよいよ来週発売になります!
これまで「エジプト遺跡Walkingガイド」「イギリス博物館Walkingガイド」と出してきて、第3弾は地中海、ヨーロッパ、西アジアの世界遺産のガイドになりました。

ピラミッドではロボットカメラで未発見の部屋の探索をしているとか、トルコのカッパドキアが実は古代の核シェルターだった?!とか、普通の世界遺産の本では取り上げないようなちょっと怪しい「ミステリー」をご紹介している本です。

遺跡を歩くときは、「○○年に××が建てました」という話よりも、こういう一風変わった話のほうが、ずっとおもしろくてためになったりするんですよね。

著者は「超常現象大事典」などを書いている羽仁礼さん。すごく客観的に書いてくれているので、普段こういう話に触れない人でも、まったく抵抗なく読めるはず。
ホームページ「古代遺跡な日々」ほか、Amazon.co.jpなどで予約受付中です!

世界遺産ミステリーWalkingガイド

2007年6月21日木曜日

★ハトシェプストのミイラがついに見つかる?

ピラミッドの中の新しい部屋とかクレオパトラの墓とか、いつもホットな話題を提供してくれる、エジプト考古局最高評議会のザヒ・ハワス長官。ふしぎ発見など日本のテレビにもよく登場するので、なんとなく親しみがわいてしまいますが、実はエジプトの考古学界で一番エライ人です。

そのザヒ博士が、またまたやってくれました。ハトシェプストのミイラが見つかるかもしれないというのです。ハトシェプストといえば、古代エジプト王朝の中で数少ない女性ファラオの一人。国に勢いがあったという点では、クレオパトラよりすごいのではないでしょうか。

ザヒ博士たちは今、膨大な数のミイラをせっせとCTスキャンにかけるというプロジェクトにかかっていてい、その中に、これまで特定されていないハトシェプストのミイラも含まれているというのです! 前にツタンカーメンのミイラのCTスキャンをやって頭部の復元像が作られましたから、今度はハトシェプストの復顔なんてできたら、おもしろいですね!

2007年6月18日月曜日

★ロストバゲージの少ないトルコ航空

ヨーロッパの航空会社を対象に調査したところ、旅行者1000人あたりのロストバゲージ(飛行機に預けた荷物がどこかに行ってしまうこと)が一番少ない航空会社は、エア・マルタ。2位はトルコ航空なんですって。
エア・マルタはマルタ共和国の航空会社で、ヨーロッパ方面からマルタに行く人は、使うことがあるかも。トルコ航空は、日本とイスタンブールを直行便で結んでいますね。トルコ人の以外に几帳面な性格が反映されているのかも?

一番成績が悪いのは、英国航空やルフトハンザなんだけど、英国航空の場合、1000人あたりにつき23個、つまり43人に1人は、ロストバゲージしてるってこと?(ちなみに一番成績のよいエア・マルタでも、227人に1人は被害にあっている)

でも、なくなった荷物が出てこない可能性は0.05パーセント未満。つまり、なくなったまま出てこないということはほぼない、ということなので、ここは少々我慢といったところでしょうか。

2007年6月16日土曜日

★アンデス文明研究会の会報「チャスキ」

アンデス文明研究会の会報「チャスキ」の新しい号ができました。
日本の考古学者や研究会員の方々が寄稿している、日本で唯一の「アンデス・マヤ文明専門誌」です。

なので、テレビの「世界・ふしぎ発見!」にも登場したホンジュラス、コパン遺跡の中村誠一先生、ペルーに博物館を建ててしまったこの世界の第一人者大貫良夫先生など、実はとっても豪華な顔ぶれになっています。

中村誠一先生はグアテマラのティカル国立公園の話を書いています。世界遺産になっていて、誰もがよく知っているはずのこの公園、なんとジャングルをかきわけて行くと、日ごろ人が訪れることのない遺跡が眠っているんですって! 先生は一度四輪駆動で道なき道をゆき、翌年は前に行った道をたどれば行けるだろうと思ったら、なんとジャングルの茂みは1年の間に元通りに…! 

ティカルの知られざる遺跡なんて、なんだか興味深いですが、ちょっと行くのは難しそうですねえ…。

アンデス文明研究会 http://www.h6.dion.ne.jp/~andes/

マヤ文明に挑む―マヤ考古学者中村誠一― http://www32.ocn.ne.jp/~maya_copan/
なんと先生ご自身でサイトを作っていらっしゃるとか。先生、ちょっとスゴすぎます…。

2007年6月12日火曜日

★飛騨高山で古代エジプト展

飛騨高山の光記念館で、古代エジプト展をやっているそうです…!
光記念館といえば、建物がマヤの神殿の形をしたそれは見事な博物館で、これまでマヤ、アンデスの展示をしているところ、というイメージが強かったかと思うのですが、今回はエジプト!
展示品は国内にある作品が多いようですが、東京国立博物館にセクメト像があったなんて、全然気づいてませんでした…!

東京方面からはちょっと遠い、のがつらいところなんですが(名古屋から電車でさらに2時間)、とにかく一度は行ってみたい博物館!だし、周辺の飛騨高山の観光もできるしで、この夏休みに遊びに行ってみるのもよいのでは…と思います。

2007/6/1(金)~9/17(月)
光記念館(岐阜県高山市)

2007年6月7日木曜日

★映画「アポカリプト」の特集をアップ

ホームページ「古代遺跡な日々」に、映画「アポカリプト」の特集をアップしました!
http://www.kodai-iseki.com/apocalypto/
考古学者たちがこの映画についてどう考えているかちょっと調べてみたのですが、なんだか批判的な声ばかりですね。
ごくごく一般人としては、「中南米の先住民の人たちが役者として出演しているんだから、どこかマヤらしいところがあるのでは…」なんて思ってしまうのですが、専門家たちは「まるで違う!」「歴史を裏切っている!」とか、結構キビシイ意見。

メル・ギブソンの映画だから、やっぱり血だらけ場面がいけないんでしょうか。

マヤに興味があって、普段から自分で本を読んだりしている人にとっては、自分の知識と映画を比べてみるおもしろさがあると思うんですよね。でも、特に古代文明に興味のない人が、話題作だからというので見に行ってみて、血だらけシーンを見て「そうか、マヤってああいうところだったのか」と思ってしまうのは、やっぱりイヤかも…ですね。

2007年6月3日日曜日

★ルクソールを自転車で行くときは…

昨日のNHK世界遺産の「エジプト」後編では、ルクソールの王家の谷へ行くのに、レポーターの方が珍しく自転車を使っていましたね。東岸から西岸に行くのにはローカルの船を使っていましたが、あのローカル船もなかなかいいんですよね。ナイル川を船でのーんびり渡る感じが、なんともルクソールらしくって。

今では東岸から西岸に行くのに、街の中心部からかなり離れたところにある橋を使って、車で行くことが多いんですが、ローカル船&自転車の組み合わせもかなりオススメ。ただし…!夏、というか5、6月くらいから9月くらいまでは、まずやめたほうがブナン。何しろ、ルクソールって暑いんです…。普通に歩いているだけでも暑くて息が切れるぐらいなのに、ましてや自転車に乗るなんて!(ハードな肉体訓練にチャレンジしたいという人は別ですが)

ナイル川近辺はまだいいほうで、王家の谷はやっぱり砂漠の岩山の中ですから、もう暑さが尋常ではないというか、「本来人間が足を踏み入れるべきではないところに、わざわざ来ている」ということをヒシヒシと感じさせられます。

今回の番組は、アブ・シンベルの2月の御来光(朝日が神殿の中の神像を照らす日)に行っていましたから、ルクソールもきっとそれに近い日に行ったんですね。ルクソールとかアブ・シンベルのような南の街に行くには、一番いい時期ですね、きっと。