ウズベキスタンの首都タシケントに、「ナボイ劇場」というオペラハウスがあります。
伝説の舞台となっているのはこのオペラハウス。
ウズベキスタンでは、「日本人が建てた劇場」と呼ばれているそうです。
第二次世界大戦中、シベリアに抑留されていた日本人捕虜457人がこの地に連行され、過酷な収容生活を送りながら、2年間で3階建て1400席、壁や天井に精巧な唐草、アラブ紋様がある歴史的建造物を完成させたそうです。
一日にたった350グラムの食事しか与えられず、シャワーも週1回、不安やストレスを抱えながらも、地元の人たちと仲良くなり、なんとか日々を暮らしていたのだそうです。こうして完成された劇場を見て、実に勤勉に働く日本人、これだけ立派な建物を、よくぞたった2年間で造り上げたと、地元の人たちの記憶に強く残りました。
しかも、1966年にタシケントを襲った地震で、町のほとんどの建物が崩壊したにもかかわらず、この劇場だけは壊れなかったそうです。
ウズベキスタンは、独立後、その方向性として日本や日本人の精神がモデルになっているといいます。
この劇場を建てた日本人が、半世紀ぶりにウズベキスタンを訪れるという交流も計画されているそうです。戦争という事実は悲しいけれど、ウズベキスタンと日本、思いもよらぬつながりがあったんですね。(MI)
presented by 古代遺跡な旅
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